2020AWEssence
2020/10/02
【カーキ】ブラウンより断然気になる秋の色vol.8
秋のトレンドカラーとしてここ数年推されてきたのは、ブラウン。赤みのあるブラウン、マロンクリームのような少しミルキーなブラウン、赤みも黄みもない、ビターチョコレートブラウンetc...私のクローゼットにも多種多様に揃いました。
トレンドになる前から好きなカラーだったから、というのもあります。ゆえに、毎年せっせせっせと買い集めていたわけですが、正直、少し飽和状態。簡単に言うと、飽きました(笑)。
私にとって、黒やネイビーは通年の定番カラー(私のインスタグラムをご覧いただくと、一目瞭然です)。ブラウンはそれらほどではないけれど、秋冬になると出番が多くなる、大事な2番手的ベースカラー。それなのに飽きてしまったわけですから、さあ困った!
...が、すぐに代わりが見つかりました(笑)。カーキです。
私のクローゼットに、カーキはほぼありません。ごくたまーに、カーキのシャツやジャケットを欲して探すのですが、試着してみるとなんだかアーミーで落ち着かない。毎回レジに持っていくまでに至らない。カジュアルは好きだけれど、“どカジュアル”なものは求めていないからなんですよね。
着てみたい、でもしっくりこない。そんなカーキに対して長い片想い期間を経て、ようやく両想いになれたのは、今季のBEIGE,のおかげです。まず、BEIGE,のカーキはあまり緑っぽくないのが特徴。どうしても緑が強いとアーミーなイメージが強くなりますが、その心配がまったくナシ。また、ライトグリーン寄りの淡いカーキでもない。濃いけれど少しかすれた、スモーキーなカーキなのです。
素材との相性もまた良くて。クルーニットは、透け具合が上品なウール。インナーに着たブラウスもまたカーキの千鳥格子柄で、とろみのある素材。コットン系だとペタっとしてカジュアルになりますが、きれいめな秋冬素材ゆえ、それも回避できます。敢えて柄を透けさせて、ボウタイをラフに垂らすと、ほら、カーキの新しいレイヤードの完成。
脱アーミー、脱どカジュアル、脱アウトドア。辛口だけれどどこか柔らかい、品のある色味のカーキは、クローゼットにたっぷりある、黒やネイビー、ブラウン、グレーとのコーディネートも楽しめそう。
トップの写真では、いつものブラウンリップと黒ブーツを合わせていますが、リップをベージュやピンクにしたり、ブーツをアイボリーにしたりして、明度を上げたコーディネートも良さそう...と、このコラムを書きながら(書き終えてからにすればいいのに)、新しいリップを検索し始めています(笑)。
カーキと両想い希望の皆さん、ぜひお試しあれ、です。
ニット/¥26,000(税別)
ブラウス/¥27,000(税別)
キュロット/¥31,000(税別)
【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。