the essence
2022/04/08
vol.4【ストライプ】新年度、やわらか素材×シャープ柄で始めよう
今、自宅の仕事場からすっかり散った桜並木を眺めながら、このコラムを書いています。桜がきれいに咲き誇っている間は、うちの近くの公園も連日お花見をする人で賑わっていました。
ベビーピンクのニットを着たお母さんと、おむつの上にピンクのスパッツをはいてよちよち歩く息子くん、ベージュピンクのストールを首に巻いてベンチに座る白髪のマダム、くすみピンクのふんわりスカートを風になびかせながら、腕を組んで歩く初々しいカップルetc.…。みんな思い思いの“桜色”を身につけて、花を愛でていました。
そして、今週は新年度がスタート。入園式、入学式、入社式、新年度を迎えた若者たちや大人が、今度は濃紺などのキリッとした装いに身を包む。桜色からの濃紺――。毎年街で見かけるこのコントラストを含めて、「あ〜春だな〜」としみじみ思います。
「春だな〜」ということで、私も小学生の姪たちに、ささやかな進級祝いを渡しました。新5年生と新2年生。以前から気になっていたショップで、それぞれのイニシャル刺繍を入れたハンカチを。
素材も色も柄も豊富に取り揃えた店内で、私が選んだのはコットンのストライプ。小5の姪には、ネイビー×白の太めストライプのハンカチにボルドーの刺繍、小2の姪には、ライトブルー×白の細めストライプのハンカチにオレンジの刺繍。
「ちょっと大人っぽくしてみたよ。進級おめでとう」と伝えると、ニコニコ、ニヤニヤ、それぞれの表情で喜んでくれました。
やっぱりストライプって大人っぽくてキリッとしていて、春らしさを感じる柄ですよね。
大人のシンプルを貫くBEIGE,は、基本的に無地が多くあまり柄物を作っていませんが、ストライプは得意分野として、今季も揃えています。
例えば、黒×白のストライプワンピース。
シルクのようにさらりと落ちる上質さと、手洗いOKのイージーケアがうれしいポリエステル。上から下までボタンがついたシャツ型なので、こんなふうにブラックコーデの羽織りとしても重宝します。もちろん、全部しめて付属の共布ベルトでウエストマークし、ワンピースとして着るのもカッコイイですよね。
同じストライプのシリーズとしては、ワイドパンツも。ウエストから足首まではストライプ、幅をたっぷりとった裾部分は生地を横にとってボーダー使いに。なんとも大人の遊び心のあるリラックスパンツです。
太めストライプのワイドパンツには、黒のサマーニットを。綿の糸を擬麻加工(文字どおり麻に似た加工を施すこと)し、それをテープ状に編んでいて、とってもドライで涼しげ。ストライプパンツを軽やかに着こなす手伝いをしてくれます。真夏には、水着の上から着ても素敵です。
細めのストライプもありますよ。こちらの生地は、上記の太めストライプシリーズより薄手でやわらか、表面にシボ感のあるシフォン。
角を丸くした大きめの襟と袖口には、プリーツ仕様のフチをつけています。これがフリルになっていると、話はガラッと変わって甘くなるけれど、折り目正しいプリーツだから“甘さ”というより“ニュアンス”を演出してくれています。
私だったら、ボタンをひとつかふたつ開けてデコルテをのぞかせつつ、黒デニムにインしてメリハリを楽しみたいな。
気持ちのスイッチが必要な春、やわらかで着心地のいい(あ、しかもシワにならない)ストライプ柄、取り入れてみませんか?
ワンピース/¥53,900(税込)
キャミソール/¥13,200(税込)
パンツ/¥39,600(税込)
ニット/¥34,100(税込)
パンツ/¥36,300(税込)
【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。