2019SSEssence

2019/02/22

【ドライニット】春、ニットを新調したい理由vol.6

2018AWから書かせていただいているこのコラム。前シーズンでは「癒し系の女性に憧れる」と告白したのですが(詳しくは2018AW編 Vol.8をご覧ください)、今からそっち側に転身するのは難しそうなので、来世に期待しようと思っています(笑)。さて、そんな私、今目指しているのは、「雰囲気のある」女性。ん? なんか漠然としていますか? ちょっと説明させてください。

「かっこいい」も「色っぽい」も「知的」も…全部「雰囲気のある人」に集約されます。だからなりたい(笑)。ん〜、私って強欲? いや、「雰囲気のある人」=「なんでも持っている人」ってわけではなく、「何を着ていてもなんだかその人らしい雰囲気の人」っていう解釈です。カジュアルな服もフェミニンな服もマニッシュな服も…ビビビッときたら着てみたい。モノの本で「あなたは◯◯タイプだから◯◯な服が似合う」と書かれていることがあるけど、それに沿った服でなかったとしても、自分が心地良く、かつ、「あなたらしいね!」と言われたら、それが最高! いい意味で小さく裏切りたい。そう思って日々、トライするようにしています。

さて、そんな私が素直に「着てみたい!」と思ったのが、【CORTNEY】シリーズのニット。春にニットを選ぶ……もうそれだけでワクワクします。「春だから薄手のカットソーを着るって思うでしょ? でもニットなんですよ〜」と(笑)。もちろん冬のウールのニットとは大きく違います。コットンとリネンと少〜しナイロンを合わせた素材。この素材のおかげで湿度が低く、ざっくりとした編み地なのに、まったく暑苦しくない。それだけではありません。そのドライな素材に、あえて透け感のあるオーガンジーを挟んでいるんです。オーガンジーというのは、ウエディングドレスなどにも使われる、半透明で可憐な素材。この相反する素材同士が、違和感なく、あざとくなく、一枚におさまっている。とても自由な発想で生まれた服なので、自由な雰囲気を感じるし、着ていると気持ちが軽い。コーディネートとしては、Vol.5で紹介したショートパンツと白のコンバースなんていうのもいいし、明るいブルーのデニムを合わせても良さそう…!

もしかしたら、師走よりもせわしなく、ザワザワとする春。私なら、心地いいニットを着て「雰囲気のある」女性を目指します。上/袖と裾にはスリットが入っていて、オーガンジーが内側に縫い合わせてある。ニット部分よりオーガンジーが長く設定されているので、透け感を楽しめます。
下/肩にもオーガンジー。ほんの一部だけなので、「下着が見える…?」なんて心配もありません。

ニット/¥34,000(税別)

【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。